デイズその2

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ナイフ70

ナイフ70

「え? 何をするんですか?」

 幸一の疑問には答えず、マナは厳しい面持ちで頷くと、倒れていた男を路面に座らせる。そして、マナは眼を閉じ、人間には感知出来ない超音波を放つ。

 薬で眠らされ、マナの超音波で一種の催眠状態に陥った男に、彼女は尋問を開始。

「貴方は誰?」

 重い口が、ゆっくりと開き「川尻耕造」と男は名乗った。

「何のために、彼女を襲うとしたの?」

「おやっさんの命令だ」川尻は答える。

「おやっさん?」

「大沢組の、大沢栄一郎組長だ」

 男の返答を聞いたフランクが険しい声音でジェスに確認する。

「大沢組といえば、確か」

「ああ。一年前、レオ先輩達と一緒に、麻薬の密輸現場を押さえたヤクザ共だ。だが、あの事件の後に県警の捜査があって、組長以下ほとんど逮捕されたと聞いたけどな……その復讐か? でもどうして今頃? 第一、刑務所から命令しているのか?」

 不思議そうに腕組みするジェス。マナはなお問う。

「磯辺君を、大志田大学の男子大学生を殺したのは、貴方?」

「俺が殺して、あとは組の奴等が処理した」

 マナは口元を歪め、それでも問い続ける。

「殺した目的は?」

「組の面子だ。たったガキ五人のせいで、組が壊滅寸前になったんだぞ……何が何でも、落とし前はつけなきゃいけねえ。ミイラにしたのは、ガキの中に吸血鬼がいたからだ。まずは周りから疑わせて、吸血鬼を孤立させる」